Nerevarine出現!? 本物対決in Suran
うーん…。
暇。
暇だ。
あれこれ遊んでもらったり、色々教えてもったりするのは楽しいけれど、やっぱりそろそろAld'ruhnに戻りたくなった。フィールドワークで薬草を収集しに出かけると言い置いておいたけど、仕事もあるし。十日くらいここで遊び歩いているわけだが、いい加減帰らないといけないだろう。
というわけで、Enoさんに挨拶してAld'ruhnに戻ることになった。Nerevarineのこととか、この人だけには色々言わなくちゃいけない気もするけど、今はまだ、ちょっと言い出しにくいなあ…。
遠くにRed Mountainが見える。Ald'ruhnに帰ったら、のんびりした緑の平野とはおさらば。今のうちに見納め…。
とはいえ、メイジギルドの転送サービスを使えば一瞬でAld'ruhnのギルドの支部に移動できるから、実際の距離は遠いが、Ald'ruhnとVivecはとっても近い。だからそんなに寂しくは無い、というわけだ。
久しぶりのAld'ruhn。今日は風が凪いでいる。さっさとあちこちに顔を出して帰還報告して、帰りに食料でも買い込むとしよう。
兜を試着してみたけれど…似合わんな。やっぱりフードでいいや。
さて。暗殺しに行くときに、フィールドワークをすると周囲には言い置いておいたんで、帰ってからはのんびり研究レポートなどを書いていた。俺の魔法に関する技術の中で、一番なのが錬金術なんで、特に不自然ではない。Morag Tongは公認ギルドなんで、隠す必要もないっちゃないのだが、あまりおおっぴらに「殺しに行きます」とは言いにくいのだ。
こうしてレポートを書いてると、最初の頃から比べ、腕が上がってきたことを実感する。Vvardenfellに到着したてのころ、ボロい服で寒々とその辺のキノコを食べてた頃が懐かしいなあ…。
さて、そんなこんなやってると、寺院から呼び出しがかかった。
「来たか。今回はややアレな案件を扱ってもらう」
「何ですか? まさか荒事でも?」
Valen師は、言いにくそうに頭を掻いて「その通り」と肯定した。
「寺院としては、今回の一件は二つの意味でまずくてな。あまり暴力はよろしくないし、それともう一つ、教義的にもな。君は外国人にも関わらずしっかり勉強しているほうだが…Nerevarのことは当然知ってるな?」
「え? ええと、第一紀に活躍して、Tribunalの先駆けとなったResdaynの王で、Templeの聖人ですよね。Nerevarが生まれ変わるというNerevarine信仰はありますが、それは禁止なのがTempleの方針でしたよね」
「その通り。Nerevarineと名乗る者が出てね。そういうわけで、生まれ変わりの偽者を懲らしめてきてやってくれ」
「えええ?」
Nerevarine(かもしれない)と皇帝に選定され、Morrowindに送り込まれ、更にはSixth Houseの連中にもNerevarine認定を受けている身としては、そう名乗る者が他にいるということにとってもびっくりした。
師は、俺の驚きを別の意味に解釈したらしく「ま、驚くのはもっともだ」と呟き、言葉を続けた。
「Suranに住んでいるElvil VidronがNerevarineだと名乗りを上げ、恐ろしい予言をあれこれ言っているらしい。明らかに彼は異端者だ。説得して主張を撤回させるか、どうしようもなかったら、その者を殺すことで寺院の教義を証明したまえ。もし本物のNerevarineならば、予言に守られているだろうし、死ぬこともないそうだからな」
「死ぬこともないんですか。それは初耳です」
予言の内容を知っているとは言えないので、初めて聞いた振りをして相槌を打つと、男の名前などをメモして出かけることにした。
Ald'ruhnから直接Suranに行く交通機関はないので、Vivecを中継ぎ地点として向かうことになる。Silt Striderを乗り換えるのもいいが、急いでいたらAld'ruhn―Vivec間はメイジギルドの転送サービスを使うといいかもしれない。
ここがSuran。町並みの作りからして、Hlallu系の街か。南部の平原地帯に作られているので、緑も豊かだが、すぐそこまで山が迫っている。山に入ると、そこはもう不毛の地だ。さて、Nerevarineを名乗る勇者の顔を拝んでやろうか。
…とは思っていたのだが。
いくらなんでも変態に話しかけたくねえよ! 説得以前の問題だよ、服着ろ!!
…。
うん。俺ってば、ずっとSilt Striderの固い座席に座ってたから、ちょっと疲れてたんだっけ。どうせNerevarine(仮)は逃げも隠れもしないだろうし、(現に、街の広場の真ん中にいるし)まず旅の疲れを拭ってからにしようか。うん。それがいい(目を逸らす)
Suranは色んな商店が合って、一見賑わっているようにも見える…が、好印象は抱けなかった。奴隷市場もあるし、
宿に入れば、砂糖やSkoomaをつまんで、げらげら笑っている連中を簡単に見つけ出すことが出来るからだ。
俺的にはいけないわけではないが、こんなお店もあるし…。
お察しの通り、売春宿を兼ねてるようですな。
巡礼者もこっそりイケナイお店にきているようだ。そりゃ、欲には負けるよなあ。うんうん、Mephala様も許してくださるさ。でも度は越すなよ。
ん? こんなところに来てないでさっさと仕事しろ?
スイマセン、明日やります…いや、ここには泊まらないから、裸で外をうろついてる人間に話しかける心の準備をさせてくれ…○l ̄l_
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(2009.2.16)